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最近プレハブ工法やユニット工法が多くて心配

ハウスメーカーを選ぶ場合の価格以外の指標としては構造や工法の違いがあります。家の構造は主に木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造があり、ハウスメーカーは得意な分野を持っています。木造は日本の伝統工法としての歴史があり、比較的安心して依頼できるでしょう。鉄骨造はプレハブなどの軽量鉄骨造と、主にビルで用いられる重量鉄骨造があります。通常の戸建て住宅では軽量鉄骨造が使われるのが一般的です。

家の工法には様々な種類がありますが、中でも木造在来工法は最も一般的な工法となります。全国の大工が施工することができ、伝統的な技術が蓄積されているのが特徴です。価格は中間体であることが多く、標準として位置づけても良いものです。同じ木造でも2×4工法が外来のものとして特徴があります。木質のパネルを工場で組み立てるもので、現場では組み立てる作業が行われます。一般に低価格の家に用いられますが、仕上げ材や設備機器によっては高額となることもあります。

軽量鉄骨造は工場で生産されるプレハブが一般的で、大量生産が可能です。そのため躯体のコストが安く抑えられ、企業の利益をあげるのに役立ったりします。消費者としては均質な住宅が比較的安く求められる利点があります。地震にも強いので、しばらくの間は心配なく住むことが可能です。軽量鉄骨造は重量鉄骨造と比較して材料が薄くできているので、耐久性で劣ることもありますが、普通の利用環境ではあまり問題とはなりません。

ハウスメーカーには木造在来工法ではなく、プレハブ工法やユニット工法が得意な会社があります。これらの工場生産のものは品質的には高く、過剰な心配をする必要はありません。しかし、工場生産の工法を使用した場合は納品があった時点が最も新しく、使うほどに古くなっていくことを理解しなくてはならないでしょう。工場生産の住宅は増改築がしにくい構造なので、木造のような融通性は期待できません。

プレハブ工法やユニット工法の住宅は構造的な計算が標準タイプにおいてなされているので、地震に対しては安全と言えます。プレハブ工法やユニット工法は工場生産のために内容の変更ができにくい特徴があります。そのような工法を採用する場合は個別の変更をなるべくなくし、標準的なタイプを選択することが安全です。個別の仕様変更はできにくいばかりでなく、価格が割高になる傾向があります。住宅は工法によって注文する内容を適切に選択することが大切となります。

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