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ハウスメーカーを価格だけで選ぶと失敗する

ハウスメーカーを価格だけで選ぶと、失敗することがあります。その理由は、価格が必ずしも性能と一致しないからです。ハウスメーカーでは原価に利益分を足して販売価格を決めますが、その算出方法はハウスメーカーにより異なります。すなわち、家の価格はその性能とは必ずしも一致しないので、注意することが必要です。失敗の多くは価格だけから判断することにより生じるので、十分な注意が必要となります。

電卓とお金ハウスメーカーが設定する価格には一定の算出方法があるので、知っておくと良いでしょう。ハウスメーカーは家全体を自社の工場で生産しているわけではなく、プレハブの場合でも躯体部分を生産しているにすぎません。住宅の多くの部分は大工や職人が現場でつくるもので、設備機器は専門メーカーから購入します。そのため、職人の人件費や設備機器の専門メーカーからの仕入れ価格が全体の原価に大きく影響することになるのです。

ハウスメーカーでは住宅の原価に利益分を加算して販売価格を決めることになりますが、利益分は会社により異なります。また、職人の人件費や材料費は経済環境や調達時期により異なり、一定ではありません。そのため、住宅の価格はいつも変動せざるをえない性格を持っているのです。住宅を購入する場合は経済環境や購入時期を考慮することで価格を抑えることも可能となります。さらに住宅の値段は会社により異なることを認識しておく必要があるでしょう。

ハウスメーカーが工務店と異なるのは、会社経費が多いことです。営業マンの人件費や住宅展示場の費用と宣伝費は工務店よりも多くかかっているので、最終的な値段に影響することになるのです。一般的にハウスメーカーで家を建てる場合は、工務店に同じものを依頼した場合よりも割高になることを認識する必要があります。しかし、ハウスメーカーは技術力による信頼性の高さや経営の安定性が工務店より優れているので、その点を評価することも必要です。

とはいえ、一般に値段が高い住宅程性能が良くなる傾向は否定できません。値段が高い場合はその分だけ性能面やサービスの点で安心できると言ってよいでしょう。ローコスト住宅の場合はどうして安くできるのかの理由を把握することが必要です。安くなる理由を正確に認識することで、ローコスト住宅を建てることでの失敗を無くすことができます。住宅の値段は適当に決められているのでは無く、何らかの理由があることを理解するのが大切です。

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